日本列島では、ここ20年程の間に、立て続けに震度6、7という大きな地震が発生し、そのたびに住宅の耐震性の重要さが投げかけられてきました。
ツーバイフォー工法の被害程度を把握するため、日本ツーバイフォー建築協会では、ツーバイフォー住宅の被害状況について現地調査やアンケート調査を行ってきました。
その結果、震度6,7の大きな地震のいずれにおいても、被害なしや多少の被害で、当面補修なしでも居住に支障のない住宅が97%以上を占めることがわかりました。
震災におけるツーバイフォー住宅の被害調査結果
阪神・淡路大震災
平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、ツーバイフォー住宅の被害は全壊・半壊ともゼロでした。(全体での住宅の被害は全壊10万4900棟、半壊14万4255棟)
家具の破損・転倒調査における食器戸棚の被害は、RC構造70%、木造軸組工法60%であるのに対して、ツーバイフォー工法はわずか10%。耐震性に優れ、揺れを柔軟に吸収・拡散する構造であることが証明されました。
【ツーバイフォー住宅被害状況】
被害程度 |
被害発生理由 | 合計棟数 | |||
隣家のもたれ かかりにより |
地盤の移動・ 液状化により |
内部の床の ねじれ・不陸 |
その他 | ||
全壊 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 |
半壊 | 0棟 | 2棟 | 0棟 | 0棟 | 2棟 |
類焼 | ― | ― | ― | 8棟 | 8棟 |
一部損壊 | 21棟 | 156棟 | 1棟 | 101棟 | 279棟 |
計 | 21棟 | 158棟 | 1棟 | 109棟 | 289棟 |
多少の被害 及び被害無 |
40棟 | 217棟 | 17棟 | 8,385棟 | 8,659棟 |
合計 | 61棟 | 375棟 | 18棟 | 8,494棟 | 8,948棟 |
東日本大震災
平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、地震動による直接的被害は比較的軽微でしたが、ご周知のように津波による被害は顕著でした。しかし、津波による横力にもよく耐えたツーバイフォー住宅は多く、2階床上まで浸水しても、ほぼ原形を保っていた住宅もありました。傾斜地(宅地造成地)の地滑りによる建物被害、地盤の液状化による被害が多く発生しており、地盤面での耐震対策の必要性を再認識させられました。
【ツーバイフォー住宅被害状況】
被害程度 | 被害発生理由(津波を除く) | 津波被害 | ||||
地震変形 | 地盤崩壊 | 液状化 | 類焼他 | 合計棟数 | ||
全壊 | 0棟 | 6棟 | 0棟 | 1棟 | 7棟 | 105棟 |
半壊 | 2棟 | 33棟 | 34棟 | 0棟 | 69棟 | 128棟 |
一部損壊 | 319棟 | 61棟 | 16棟 | 17棟 | 413棟 | 410棟 |
計 | 321棟 | 100棟 | 50棟 | 18棟 | 489棟 | 643棟 |
多少の被害及び被害無 |
19,633棟 | 7棟 | ||||
小計 | 20,122棟 | 650棟 | ||||
合計 | 20,772棟 |
熊本地震
そして、平成28年4月14日に発生した熊本地震は震度7(M6.5)が2度も発生した今までにない大地震でした。また、東日本大震災では広範囲にわたって揺れが長く続き津波を伴い、阪神・淡路大震災では内陸で発生した直下型で突き上げるような揺れが生じました。それぞれタイプが異なる大きな地震でしたが、ツーバイフォー住宅はいずれも全壊・半壊はなく、一部損壊した住宅は3%以下にとどまり、高い耐震性が立証される結果となりました。
【ツーバイフォー住宅被害状況】
被害程度 | 被害発生理由 | ||||
強震変形 | 地盤崩壊 | 液状化 | その他 | 合計棟数 | |
全壊 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 |
半壊 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 |
一部損壊 | 46棟 | 15棟 | 15棟 | 3棟 | 79棟 |
多少の被害及び被害無 |
2,861棟 | ||||
合計 | 2,940棟 |
●ツーバイフォーの家の強さを実感(熊本県・I様)
前震、本震と2度の大地震によりブロック塀は倒れ、電柱は傾き、周辺の建物は壊滅的な被害状況であった。そのような中で、無傷といっても過言ではない状態の我が家を見ながら「この程度の被害で済んだことが信じられない。ツーバイフォーの家にして本当に良かった」とつくづく感じた。数年前まで暮らしていた建て替える前の建物であったならば、ひとたまりもなかったことは、周囲の状況が物語っていた。周りの皆さんへの申し訳ない気持ちとツーバイフォーで建築したことに安堵する気持ちが錯綜した。
※日本ツーバイフォー建築協会HPより抜粋
まとめ:住まいは家族を守らなければならない
上記の文面からお分かりになる通り、度重なる震災は、日本でも甚大な被害をもたらしました。そして、今後30年以内に起こり得ると言われている南海トラフ大地震では、さらなる被害が予想されています。
「住まいは家族を守らなければならない」当社では住宅づくりにそんな想いを込め、地震に対して絶対的な強さを誇る「ツーバイフォー工法」を選びました。ツーバイフォーの耐震性能が、度重なる地震により立証されてきたからこそ、木造住宅の中でも、昨今唯一着工棟数が伸びていますし、注目を集めています。
住まいで家族を守る。ツーバイフォー工法は、それを可能にします。